粗清草堂

2022/07/24 20:03

ご覧いただき、ありがとうございます。


材料づくり、お次は草木染め。

今回使うのは、白樺の内樹皮と葉っぱです。羊服の下地となる、綿の布を染めました。


内樹皮とは、樹皮細工に使用される外樹皮と木の幹の間の部分のことです。

切り倒した白樺の外樹皮を剥がすと、内樹皮が出てきます。
樹皮はこの時期しか、するりと取れません。


早く煮出せるように細かくしたあと、
染料が隠れるくらいまで水を入れて、煮出します。

葉っぱも同じように、鍋に入れて煮出します。


つまみ食い現行犯。



染料を取り出したら、染液となります。

白樺の染液は、甘くていい香りがします。


植物の繊維でできている布を染める場合、下地染めという工程を先にしておきます。

このあと、より色素を掴んでもらうために、ミョウバンを入れた媒染液にいれます。
この媒染の際に入れるものによっても、色味が変わります。


お鍋の中でグツグツ煮るだけですが、その中で色々な科学反応が起こっているようです。


いよいよ、染液に入れます。

同じ染料を使っても、染料を収穫する時期などによっても色が微妙に変化します。


きれいに染まりました。

内樹皮はピンク系、葉っぱは黄色系。
鉄を媒染剤として使うと、グレー、緑になります。
同じ白樺でも、使う部分や媒染剤によって全く違う色になりました。




粗清草堂